社長向け、社会人向けのスクール事業をプロデュースしている森です、
今日から大阪→東京と出張です。
空港でこのブログを書いてますが、数ヶ月前と違って人がたくさんいますね。
いま沖縄に住んでいるので東京の事務所に行くのも月イチなのですが、東京は非常事態宣言が謎の延長により時短モード。今回もウーバーイーツ様が活躍する予感です。
さて、うちの会社は毎日なにかしらセミナーしてまして、ざっとこの1年で1,000回くらいしました。
リアルセミナーがなくなりZOOMのみですが、ダブルヘッダー、トリプルヘッダーは当たり前。
こないだはファイブヘッダー(と言うのか分かりませんが笑)もあったり、参加者さんも講師陣も楽しみながら運営してます。
この1年で1,000回セミナー開催
僕自身もセミナーは2014年からしてまして、もう数え切れないくらいスピーカーとして登壇しましたが、セミナーができるようになるとビジネスの成功確率はグッと上がります。
というより起業で大事なことは「営業力」で、もちろん集客やコピーライティング、コンセプト作り等も大事ですが、そもそも営業ができないと売上は上がりません。
もちろん売上だけでなく、ビジネスは他社(者)とのコミュニケーションで成り立っているので、「営業ができない=コミュニケーションが苦手」ということにもなり、そもそも無理ゲーだったりします。
ただ、コミュニケーションが苦手な方(と思い込んでる方含む)は多くいて、その場合はコミュニケーションが得意な方と組むしかありませんが、克服する方法もあります。
でも、セミナーに関して言えば決まった”型”があるので、いわゆる芸人的なボケ&ツッコミみたいな瞬発力はいりません。
それよりも”型”をそのまんま丁寧に真似れるかどうか?変にオリジナリティを出さず淡々とできるか?がポイントです。
元牧場で勤務してた心の優しいT君が・・
うちの会社でマーケティング支援させてもらっている、ネット物販事業を任せているT君という男性がいます。
昨年末の社員旅行で沖縄北部のやんばるの奥地でカヤックに乗ったのですが、後ろで漕いでるのがその彼です。
事務局として各スクールの裏方としての業務も任せているので、セミナーに参加された方や講座の参加者さんは知ってるかもしれません。
彼はもともと牧場で勤務していて、うちに入社する寸前までホテルマンでした。
僕は心の底から差別主義者ではないと断言できますし、職業や住んでるところ、経歴などで人を差別するなと小さい頃から母親に口酸っぱく言われてきましたから(うちの母は”THE関西のおばちゃん”なので本当に口酸っぱく)、こんなことはあまり言いたくないのですが、
牧場で勤務してる人がゴリゴリにセールスできる
とはやっぱり想像つかないんですね。実際、彼はセールスが苦手”でした”。
過去形なのは、今は巷のセミナー講師よりめちゃくちゃ饒舌になり、毎回参加者が20〜30人集まるセミナー進行を仕切ったり、昨年ある先生とさせてもらったライブ放送では500人以上の参加者がいても動じずに運営したり、この3年くらいでガラッと成長したと思います。
単純に場数を踏んだこと、結果が出て自信がついたことが大きいですが、なので改めて
「コミュニケーションが苦手でもセールスはできる」
と思ったんですね。
ジャワ島の変態セールスマン
僕は普段から色んなセミナーに行くので、素晴らしい講師やスピーカーの方々を見てきました。
うちでマーケティング支援させてもらっている先生も、皆さん本当に素晴らしい方々です。僕自身も一緒に登壇する度に勉強してます。
1億くらいの家を電話1本で売る人や、海外の何千万もする不動産をパンフレットだけ見せてゴリゴリ売る人もいましたし、変態的な営業マンをたくさん見てきました。
が・・。
あえて1人、誰かあげてみてと言われたら、おそらく彼の逸話を話すでしょう。
あれは2013年の初夏。僕は初めての海外旅行で東南アジアを一人旅してまして、インドネシアのバリ島に滞在していました。
バリの街中の参考イメージ↑
行ったことがある方はわかると思いますが、インドネシアって日本語が意外と通じます。
通じるというか、知ってる言葉をひらすらバーっとまくし立ててきて、とにかくコミュニケーションをとろうという姿勢がすごいです。
そして売り込みもすごい。笑
空港に着いて大きなバックパックを背負って歩いてると、空港の職員さんが「オニイサン、バッグモチマス」とかろうじて分かる日本語で話しかけてきたので、預けてみたら出口のところで手ぐすねを引いて帰ろうとしません。
つまり、彼がバックを持ってくれたのは善意ではなく商売で、空港でいきなりインドネシアの洗礼をうけたわけですが、
そこで出会ったある男性、名前は忘れてしまったのですが、ここではインドネシアでよくある名前の「モハメド君」としましょう。
彼は本当に”変態”でした・・。
マジックマッシュルーム事件
日本ではダメ!絶対!ですが、インドネシアではマジックマッシュルームが合法です。
普通にコンビニの横とか祭りの屋台みたいなところで売っていて、価格も1,000円くらいです。
モハメド君は慣れてるのか、「ニホンジンミンナスキダヨネ」と、ニヤニヤとマジックマッシュルームを勧めてきます。
彼らの移動手段はバイクで、原付きで移動するのですが、東南アジアあるあるのひどい渋滞もスイスイかき分けていきます。
当然、原付きなので1人乗りが基本ですが、2人乗りは当たり前、時には3人乗りで色んなところに連れて行ってくれました。
あ、連れて行ってくれるというのは、彼らはいわば個人でやってるツアーコンダクターみたいなもので、旅行者と仲良くなって現地のおもしろスポットに連れていくことで生計を立てているんですね。
彼はジャワ島から来た人らしくて、地元じゃ仕事がないからバリ島に出稼ぎにきてたそうですが、昼も夜も色んな場所に連れて行ってくれました。
「ダイビングシタコトアリマスカ」と聞かれて「NO」と答えるも、気づけば1時間後にはウェットスーツを着て空気を詰めたタンクを背負わされたり、
「オナカスイテマスカ」と聞かれて「YES」と答えたら神レベルに美味しいレストランに連れて行ってくれたり、
夜は夜でクラブに連れて行ってくれたり、バーに行ったり、その流れでまたマジックマッシュルームも笑いながら勧めてきますが、どこかの国の旅行客が
マジックマッシュルームを食べて高層ビルからダイブ
したというニュースを思い出して華麗にスルーしてました。もし食べてたらマッシュルーム事件になっていた可能性もあります。笑
人は売り込まれるのは嫌い。でも商品を買うのは好き。
モハメド君の友達たちとも毎日一緒でしたが、彼はとびぬけて提案の手数が多く、「どこどこが面白い」「ここには行った方がいい」「行くなら車も出すよ」「あれ食べましたか」とひたすら聞いてきます。
営業の本質は「問題解決」でして、そもそも何かしらの問題が解決するのであれば、その商品は売らないとダメです。なぜなら、その人は今も苦しんでいるからです。
僕も見知らぬ土地で、残金が15万円くらいで、言葉もわからず、当時はSIMカードの存在も知らず現地の無料Wi-Fiを頼りに生きてたので、わからないことだらけです。
よって、彼みたいにガンガン提案してくれる人はありがたいのです。
飲食店やマリンスポーツだけでなくマジックマッシュルームまで営業するくらいの“変態”ですが、お客さん(この場合は僕)は表面的には売り込みは嫌いです。でも商品はほしい。
この矛盾を理解することはとても重要です。
これはうちのスタッフにも常々言ってますが、営業は「8割の質問と2割の提案」です。
できない営業マンはこの割合が反対で「8割の提案と2割の質問」になってますね。
8割の質問と2割の提案
本質は問題解決です。その問題がなにか?まずここを明確にするのが最初のステップ。
次は「その問題をちゃんと認識してもらう」のがステップ2です。
特にこのステップ2は重要で、人って問題を先送りしたい生き物なんです。
どこかで自分だけは特別と思ってるし、臭いものに蓋したくなるのが人間です。僕もそう。
なので、ちゃんと「自分の問題なんだ」ということを認識してもらわないと売れません。
そのための質問です。質問して答えてもらうことで、自分で問題を認識していきます。
営業っていわばこの前提のところで勝負はほぼほぼ決まります。
逆にここをすっ飛ばしていきなり商品説明から入ってると、まぁ売れないですね。
どれだけ商品がいいとか、特許を持ってるとか、テレビで取り上げられたとか、芸能人が使ってますとか、正直これらの情報を聞いて「それ欲しい!」ってならないじゃないですか?
売り込みされてる側だと「ふーん」みたいなリアクションになっても、いざ自分が営業するとなったらその気持ちが分からなくなるんですよね。
最強の営業マンは医者
以前、オンラインビジネスラボでこんなブログも書いてたので、よかったら見てください。
お医者さんの営業は本当にうまいですね。人の命を預かる仕事ですし、あの白衣を着てなにか言われた時の説得力はハンパないです。
コミュニケーションが苦手な方、気持ちはわかりますが、目の前の人に質問してあげてください。
質問からコミュニケーションは生まれます。質問するためには相手に興味を持ってあげてください。
たとえば、別に時計に興味なくても、洋服に興味なくても、車に興味なくても、家に興味なくても、
僕はいつも
「これを売ってほしい」とマーケティング依頼があったらどうするか
と考えているので、色んなことにアンテナ張ってます。興味関心を持つようにしてます。
これまで家なんて買うものじゃない派でしたが、沖縄で海が見える絶景ポイントに大きな家を建てたいと思っていて、サウナ完備のトトノイスポットもあるような、最強の家を建てたいと思ってるんですね。
なので坪単価とか調べてますが、これも「家、売れますか?」と依頼があった際に役立ちます。
実際、うちがやってる不動産事業では物件販売もテスト的にやったら普通に売れてまして、何千万もする家でも全然売れるなと手応てを掴んでるのですが、これも日頃の興味関心があってこそです。
興味ない、で心のシャッターを閉店ガラガラせず、何にもでも関心を持って、実際に身銭を切って手にしてみるのもアリです。
色々買ったり体験したりしないと深いとこまでわからないので、できる営業マンはもれなく買い物好きですね。
営業はビジネスだけでなく普段のコミュニケーションにも役立ちますし、このスキルを習得するorしないで生涯年収が1桁増えると思います。
日々学び続けて成長していきましょう。